スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

気づいたこと

仕事を探している人はたくさんいるのに、「人手不足」と言われるのはなぜか?

目次 1 人手不足の日本の現状 2 働きたい人がたくさんいるのに、なぜ企業は人を採用しないのか? (1)採用現場で起こっていること (2)求人票の情報と企業の採用担当者の本音 (3)企業が経験者を求めるというのはどういう意味か? (4)経験者を求…

人生の「先輩」方へ一言 ~「働かないおじさん」と言われないために~

60歳になりました。シニアの仲間入りです。 自分世代や年上の人について、前の職場で感じていたことや、退職してからの経験で考えたことなどを、自戒を込めて書いてみたいと思います。 現役の頃から、「働かないおじさん」については考える機会が多く、こ…

図書館考 ~「参考書を持ち込んで学習をしてはいけない図書館」は当たり前なのか?~

1 図書館の現状 以前の記事で書いたのですが、今の多くの公立の図書館は朝からお年寄りが占拠しています。開館直後に入館して主に新聞や雑誌を読んでいます。 こういう図書館で、現役世代や学生が閲覧席を使おうとすると、かなりのプレッシャーを感じます。…

会社員や公務員の将来について ~33年組織で働いて気づいた課題~

退職をする頃、心配していたことがあります。 日本社会は、このままで大丈夫なのか? 私の印象ですが、自分自身が若い頃(四十代中頃まで)は、「利用者である国民のために組織はどうあるべきか」とか「日本の社会の動きを勘案しつつ自分たちの組織は将来ど…

自己決定の大切さ ~他人に決めてもらう人生からの脱却~

山本文緒さんの「恋愛中毒」を読んで思いました。 自分の人生を自分で決めて来なかったことの反動は、おそろしい。 「自分勝手。」と言われても、「わかっていない。」と言われても、自分で自分の人生の方向性を決めることが重要。人に合わせて生きるような…

正しいことの残酷さ(3) ~世の中の「原因と結果」を考えることの方が大切~

過剰に正しさに執着する現代社会ですが、これが幸せにつながらないことは、今の閉塞感や圧迫感に押しつぶされそうな世の中を見ていれば明らかだと思います。 本当は、正しさに執着するより、「こうなったらいいな。」ということを実現するためには、「どうし…

正しいことの残酷さ(2) ~「愛」や「正義」は幸福につながらない。~

この世の中から「間違い」を排除することはできません。 間違いを嫌い、執拗に糾弾する社会は幸せを招きません。 他方で、「これがあれば幸せ」と考えられているものがあります。そして、大多数の人(おそらく「全ての人」と言ってもいいくらい)が、これだ…

正しいことの残酷さ(1) ~正しさへの執着は幸福な人生を生み出さない。~

大学で法律を学びました。 大学で学んでいた頃は、法律で社会をより良くできると信じていました。争いになったら、どちらが正しいかを判断し、悪いことをした人がいれば、処罰をして被害者を救う。法律があることで社会が正しく運営される。 困った時には助…

先延ばしにしてきた人生の課題 ~本当にやるべきこと~

一昨年の7月までは、仕事は忙しく、目の前のことを処理するだけで毎日が消費されていきました。平日は仕事、休日も仕事があったり、家事や少しの息抜きで終わってしまっていました。場当たり的に生きていたと言ってもいい。 「これではいけない。」という思…

くつろぎ空間を作るために、ミニマムな生活をする。

ミニマムな生活をするのが気に入っています。 前にも書きましたが、私はミニマムにすること自体が目的なのではなく、ぎりぎりまでモノを減らすことで生活の質を上げることを目指しています。 おしゃれなフロアランプを購入したのに、部屋が散らかっていてお…

私の理想とする「おひとりさま」生活 ~人生の林住期を過ごす。~

最近「おひとりさま」という言葉をよく聞きます。 女性のおひとりさま旅行、老後のおひとりさま生活、おひとりさま宿泊・・・。ニュアンスとして、従来の「一人は寂しい」という価値観の対極のスタンスとして、「おひとりさま」をポジティブに捉えようとする…

怒りの感情に支配されない幸せな人生を生きる。 ~戦争、いじめ、ネット社会の誹謗中傷について~

今の世の中には「怒り」が渦巻いています。 怒りの感情は、人を苦しめます。「怒っている時に気分のいい人などいない」とわかっていても、人は怒ります。怒って、恨んで、妬んで、自分自身を苦しめます。 人は「仕返し」をすれば、いい気分になれると信じて…

自分とは違う人を理解しようとする心の余裕の大切さ ~凪良ゆうさんの「流浪の月」、町田そのこさんの「52ヘルツのくじら」~

人が人を理解するとき、どうしても自分の枠組みを当てはめようとします。 それでも、できることならば、できるだけ、自分の枠組みを当てはめてわかったつもりにならずに、あるがままに理解しようとする姿勢が大切だと思います。 自分とは違う世の中のマイノ…

早期退職後の生活 ~読書:読み方の変化、読書する場所はカフェ?自宅?~

退職する前、読書する時間すら取れず、「このままではいけない。」と思っていました。特に、朝の通勤中には「一番頭の冴える朝の時間なのに、疲れて電車で居眠りをしている。」とくよくよ考えていました。 だから、退職直後は、片っ端から、目につく本を読み…

自分の正しさの枠で人を理解する危険性 ~「あなたはかわいそうな人」という決めつけ~

本屋大賞などでベストセラーになっている本、人気のドラマ・・・。最近、扱われる主題に共通するものがあるような気がします。 自分は「正しい」と信じて疑わない人のものの見方の危うさを扱っていることです。 当然のことながら、自分自身を含め人は、自分…

優しさについて ~「正しさ」という仮面をかぶらないこと~

「優しい」ってどういうことか?深く考えてみたことはありませんでした。 最近は、自分の時間もできて、いろいろなことを徒然に考えることができるようになりました。 「厳しくないこと」、「意地悪ではないこと」というように否定形では定義は簡単なんです…

「王様は裸だ!」と叫ぶことの危険性について ~「王様は裸だ」という声が黙殺される日本~

「裸の王様」という童話は誰でも知っていると思います。 「裸の王様」という芥川賞を取った小説はご存じですか? 開高健の小説です。テーマは童話と特に違うところはありません。 でも、現代社会について考えさせられます。随分前の小説ですが、今の社会に通…

正義と優しさ ~正しいことよりも優しいことを求める人生観~

現代日本で、「まねしたい人」とか「尊敬する人」のモデルとなるような人、思いつきますか? スポーツとか芸能とか一芸に秀でた人ですか? 現在、有名な人、野球の大谷翔平、アナウンサーの水卜麻美、将棋の藤井聡太などメディアで祭り上げられている人がい…

人生の第一タームを終えた人の役割 ~映画「マイ・インターン」から学ぶこと~

映画「マイ・インターン」を見ました。 マイ・インターン(字幕版) ロバート・デ・ニーロ Amazon ご覧になった方も多いと思います。 人生の後半戦、第二の人生のイメージを作るためには、格好の映画だと思います。 かつての日本の社会は、定年が55歳でした…

人と人とのつながりは無限のバリエーションとグラデーションがある。

メディアでは、有名な女優さんが不倫をしたとか、スポーツ選手が不倫をして離婚をした後に元の配偶者からの子供の引き渡しに応じないなどというニュースが多く流されています。 私は、テレビのワイドショーはもちろんネットの記事でもこういう話題については…

「大人の恋」が理解される社会、理解されない社会

生活に余裕ができて、読書をする時間が増えました。最近は、テーマを決めて読むようにしています。ある作家を中心に読むとか、日本の歴史を切り口を変えたテーマごとに読むとか。 現在は、ある雑誌の特集記事に紹介されていた小説、 『はだかんぼうたち』江…

「いじめは、いじめる人が悪い」という当たり前が通用しない日本(2) ~それでも生きていくために~

いじめ問題について、いじめられる側のことを、更に考えてみたいと思います。 社会的に見れば、いじめられる側の被害者に「逃げる」ことを強いるのはおかしい。ただ、それと同時に、実は「逃げる」ことが、被害者にとって、現実的で有効な問題解決の手段であ…

「いじめは、いじめる人が悪い」という当たり前が通用しない日本(1) ~ミステリと言う勿れ~

King Gnuの「カメレオン」という曲がいいなあと思って聞いていました。 これって、ドラマ「ミステリと言う勿れ」の主題歌なんですね。初めて知りました。 これがきっかけで、ドラマを見てみました。少し前にTverで無料動画配信がされていました。1話~3話…

相手を尊重することの連鎖と生きることの価値 ~WBC日本代表のチェコ戦に思う~

WBC日本代表が順調に4連勝。1次ラウンド突破を決めました。 今回のWBCは野球に勝つ負けるのほかにも、面白い要素が多いですね。 大谷翔平はやっぱりスターだし、ダルビッシュ有のチームをまとめる力が光る。佐々木朗希の164キロは度肝を抜くし、山本由…

日本酒、酒造の魅力 ~ワインの方が美味いのか?~

旅行に行くと、決めていることがあります。 一つは、その土地の資料館に行ってみること。小さな資料館でもその土地のことを知ることができます。本当に面白いと思います。 もう一つは、そこの酒造に行ってみること。 優劣の問題ではないのですが、ワインを愛…

成田悠輔さんの高齢者の集団自決発言について ~炎上ではなく議論することの重要性~

「老人は集団自決したらいい」というのはけしからん、と炎上しています。 対談番組での成田悠輔さんの発言のようです。 その際、「現代日本では、コミュニケーション能力すら疑われるような高齢者が高いポジションンに居座っていることが多く、そういう人を…

毎年3月11日に思い出すこと ~東日本大震災と復興への動き~

日本にとって大きな教訓となった東日本大震災ですが、当日は私は職場から帰宅できず職場に宿泊したことを思い出します。私の職場は首都圏でしたので、地震の瞬間はすごく大きな地震という認識はありましたが、その後何日も鉄道が動かなかったり、停電したり…

「人は存在することに価値がある」と言うために ~不幸、被害者、弱者と思いこむ問題点~

人は存在するだけで価値がある。 それはどんな人でも人生の中で、人に安心感を与えているからではないかと前の記事で書きました。そして、多くの安心感を与えるためには、人生を誠実に生きる姿勢、寛容さがあることが大切だとも書きました。 反対に、自分で…

「人は存在することに価値がある。」ということの意味 ~映画「プラン75」が提示する価値~

「人は存在すること自体に価値がある」と言われることがあります。 「もともと特別なオンリーワン」(SMAP、世界に一つだけの花)という歌もあるし、心理学では「人と比較して優れているからではなく、あなた自身の価値に気づきなさい」という言説もある。 …

人間の価値とは何か。 ~映画「プラン75」の倍賞千恵子さんを見て~

年金問題、少子高齢化など、連日のようにニュースで取り上げられています。 少子化の裏返しとして高齢者が溢れる。 「少子化をなんとかしなければ」という世の中の雰囲気とともに、高齢者に風当たりが強くなっているように思うのは私だけでしょうか。高齢者…