スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

毎年3月11日に思い出すこと ~東日本大震災と復興への動き~

日本にとって大きな教訓となった東日本大震災ですが、当日は私は職場から帰宅できず職場に宿泊したことを思い出します。私の職場は首都圏でしたので、地震の瞬間はすごく大きな地震という認識はありましたが、その後何日も鉄道が動かなかったり、停電したりするほどとは思いもよりませんでした。

ある意味、のんきに構えていたと思います。

 

 

これに対して、自衛隊地震6分後には、情報収集のため全艦艇に出航命令を出しています。

これはすごいことで、危機管理の基本が現れていると思います。危機管理の基本は、何かが起こっている時に「大丈夫」という情報が無い場合には動くということだと思いま

す。「大丈夫ではない」という情報が届いてからでは遅いのです。

 

自衛隊が6分後に動くことができたのは、結果的には大丈夫だった場合にも、即時に対応することを積み重ねていたからだと推測できます。ある意味、「空振り」ですが、そういうことを積み重ねて、訓練をしているからこそできた迅速な対応だったのではないかと思います。

 

 

私も仕事をしていた頃、危機管理を担当する部署にいたことがあります。

「何かが起きた」という情報が入れば、基本的には即座に飛び出していました。現場に行って状況を確認して、できる限り素早い対応につなげることを心がけていました。トラブルや急患などいろいろありました。行ってみたら何でもなかったことも、たくさんありました。

それに対して、「無駄だ」とか「大げさ、過剰だ」という批判もありましたが、意外に感謝されたことも多かったことを覚えています。

 

 

東日本大震災でも、避難生活に入ってから多くの避難された方の声がメディアを通じて報道されました。現在でも強く記憶に残っているのは、インタビューに多くのお年寄りが「おかげ様で、何とかやっています。」とおっしゃっていたことです。

いろいろな映像が流れましたが、こういう感謝の気持ちを述べる映像は多かったと思います。

 

未曽有の災害で、大変な目に遭っているのは疑いようのない状況の中で、救援がうまくいかなかったことも多々あったのではないかと容易に推測できますが、それにもかかわらず、感謝の言葉の方が多い印象がありました。

 

 

大震災の後、日本が一つにまとまって、総じて復興に向けて前向きな雰囲気が醸成されましたが、そうなった原因の一つとして、被災者の方の「感謝」があると思います。

 

 

それぞれの置かれた立場で精一杯できることを行い、それに対して感謝の気持ちを持つという、ごくごく基本的なことが日本全体をポジティブな方向に向けたのではないかと思いました。

任務や善意で救済を行う人が被災者の力になりますが、反対に、被災者の方の言葉が、救援を行う人の大きな力になったのは間違いない事実だと思います。

これが、良い循環を呼んで、皆で復興に向かっていこうという大きな動きになりました。

 

災害復興に限らず、こういう良い循環は起こりえることを信じて、自分の生活に活かしていこうと思います。