1 体力の限界
職場環境が年々ひどくなっていくように感じていました。
仕事をしない(できない)人を抱えて、勤務時間内は余裕なく働き、サービス残業もしなければ間に合わず、土日も呼び出される。相当ひどい状況だったと思います。
他方で「職場環境はひどいけれど、公務員辞めても生活があるし・・・」と考えて、文句を言いながらも帳尻を合わせて働いてきたことも事実です。職場は、文句を言いながらも帳尻を合わせてくれる人たちに都合よく仕事を押し付けて、なんとか回っているのが実情でした。
こんな生活を続けていたら、いつか何かのツケが回ってくると思っていました。現実にツケが回って体調を崩した人も少なくなかったはずです。具体的な数はわかりませんけど。そういう統計は公表されませんからね。
組織がしっかりせず、仕事をしない組織にぶら下がる人の激増で、「これ以上ここで働くと健康を害する」と思いました。
2 自分の生活をマネージメントしたい
他方で、職場に大変お世話になったのも事実です。
貴重な経験をさせてもらいました。国会や報道機関の対応の現場では強く記憶に残る経験をさせてもらいました。また、組織はどうしたら動くのか様々な立案から組織が動くまでを見ることができました。法的なものの考え方や知識も随分蓄えられたと思います。
こうした経験から得られたノウハウは職場にフィードバックするのが本来ですが、職場の状況がそれを許さないほどひどくなっていました。本当に残念ですが、私は職場の外で経験を生かせないかと考えるようになっていました。
また、組織にぶら下がる人が多い中に自分がいると知らず知らずのうちに、自分も影響を受けます。自分でものごとを切り拓こうとしなくなる。これは由々しき問題です。
自分の人生というスパンで考えた時、そろそろ職場を出て、「自分の人生は自分でマネージメントしたい」と考えるようになりました。
3 最後に
巷では年金制度が問題になっています。シンプルに考えて、制度ができた時と現在とでは状況が全く違いますから、政治家や官僚が「大丈夫だ」と強弁しても到底納得はできません。そういう視点からも、自分の人生を今の職場や社会に全面的に委ねるのは危険です。
私は、「健康を害しないうちに、自分の人生は自分でマネージメントする」ことを目指して退職することにしました。
公務員に限らず、今給料をもらいながら働いている人は多かれ少なかれ、同じようなことを感じているのではないでしょうか。