スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

退職から人生再建へのモデル(12) ~退職前に準備べきこと(4)(投資についての考え方)~

マスメディアやネットなどのニュースについて、大きく偏りを感じることがあります。

 

例えば、大谷翔平選手の報道。アメリカでもスーパースターであると連日持ち上げていますが、実は、アメリカにおいては野球の人気は、アメリカンフットボール、バスケットボールなどの次という位置づけで、日本で言うほどは「超有名」という訳ではない。野球を見ないアメリカ人からすると、名前は聞いたことはあるという程度の人は多いとか。

サッカーワールドカップでも「ドイツやスペインに勝った日本に世界が注目」というニュースが日本では溢れていましたが、冷静に考えてみれば、本当に全世界の人が注目したのかというと極めて怪しい。日本人が、日本に関係する国のことはある程度関心はあっても日本とは別のグループの国のことは知らないというのと同じです。

 

ネットの記事も含め、巷にあふれる情報は、いろいろなバイアスがかかっていると考えて、冷静に見るようにした方がいいと思います。自分なりの軸を持って、客観的に分析をするように心がけると見えてくるものもあると思っています。

 

 

話は、「退職前に準備すること」です。「お金」のことですが、これから何回かに分けて、以下の2つの観点から書いてみたいと思います。

1 在職中の給料を投資に回してお金が増える仕組みを作る。

2 自分の生活に必要なお金を洗い出す。

 

 

今回は、1の投資についてです。

老後2000万円問題が取りざたされるようになってからは特に、日本人も貯蓄だけではなく投資をした方がいいと政府もメディアも煽っています。

 

でも、煽る理由は、年金制度が破綻した時に、「だから、投資をしろと言ったでしょう。」と責任転嫁をするためではないかと思ったりもします。銀行からすすめられた投資信託を購入して大損したお年寄りや、証券会社の金融商品を買ったら肝心なリスクの説明が無くて資産を減らしてしまった人とかの話を聞くと、投資に消極的になるのも頷けます。

 

 

本当はどうしたらいいのでしょうか。

投資に関する情報は溢れています。ただ、冒頭に書いたように、投資に関する情報も、バイアスがかかっていて、ニュートラルで正確な情報を得ようとすると、それほど簡単ではないことがわかります。どうすればいいのかは、バイアスのできる限りかかっていない情報を知るしかありません。

 

経済についてきちんと分析をした記事やニュースはないのか。

私は、外国人の書いた本で、公正な立場から意見を述べている本を、できる限り読むようにするのがいいのではないかと考えました。

そうすると目から鱗ということが書いてあります。

太平洋戦争の時代も同様だったと聞きます。日本のメディアは大本営のうそのニュースを垂れ流していたけれど、当時外国の短波放送などを聞くことができた一部の人は、日本が負けそうだという現実を知っていた。

 

冒頭に書いたニュースのバイアスの話と同じく、日本の経済ニュースは、日本びいき、日本に都合のいいことしか書かない。

 

 

 

結局、一般の国民目線で見て正しいと思われる最近の本では、日本で活躍している(いた?)外国人芸能人の本がわかりやすかったりします。

 

 

 

これらの本に書かれた結論は、ものすごくシンプルです。

アメリカの投資信託(インデックスファンド)を買いましょう。」ということ。

 

でも、これは彼らがアメリカ人だから、そう言っているだけなのでは?と考える向きもあるかと思います。この疑問は、実際に本を読んでじっくり考えてみれば解消されると思います。

それに加えて、学者の書いた本もあります。「日本は金持ち、あなたは貧乏。なぜ?」という現在筑波大学のRターガート・マーフィーという名誉教授が書かれた本です。

30年前、私が投資をするきっかけになった本です。

 

本の表題をみて、「当時は日本は金持ちだったんだなあ」と切ない気持ちにもなりますが、この本は「なぜ、日本の経済構造が問題なのか」、「国単位で儲かっているのに国民に富が分配されないのはなぜなのか。」という、当時私が感じた当たり前の疑問に対して極めて明快に答えてくれました。

最後の方には、「では、日本人個人としては、どうしたらいいのか。」ということが書かれています。

極めて理論的ですが、読むのはそれなりに骨が折れます。でも、私としては、本当におすすめの本です。時代背景が30年前なので、そのころのことを思い出しながら読む必要はあります。当時は、当時の日本経済の分析がリアルタイムでされていたので、「本当かなあ」と不安なところも無くはありませんでしたが、30年を経て久しぶりに読んでみると、「ああ、実際にそうだったなあ」と感じる部分が多々ありました。

この本が書かれた当時は日本は金持ちでした。現在は、没落の一途を辿っています。国民には、当時よりも更にお金が回って来なくなっています。投資の必要性は高まっていると私は考えています。

 

 

紹介した3人の方々と同じことをおっしゃっている日本人の方もいない訳ではありません。

でも、おびただしい数の経済記事に紛れて、目に留まらない。

 

バブルが弾けて以来、日本の経済は迷走し、投資の対象の典型である株価はどうなったのか。日経平均の株価が先日やっとバブル期まで戻したとのニュースが流れていました。これは、バブル期に投資をしていたら、30年も経った今になって買った時の価格になったということです。

このことだけでも、日本の株式に投資するのは躊躇します。

 

 

このブログでも投資についての私なりの考えを書いたものは、「お金のこと」というフォルダに入れてありますので、興味のある方は是非ご一読いただければ幸いです。