スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

退職から人生再建へのモデル(8) ~求人をする会社の考え方の分析と今後の方針を考える。~

前回までの記事で、ハローワークを使って仕事探しをする際に理解しておくべきこととして、

・現在の日本の労働市場では、基本的には求人のイメージが固定化していて、求人側がイメージしている人材の枠をはみ出していると採用はされないこと。

・一部の業界については、背に腹は代えられない人員不足に陥っていて、求人も多く、比較的採用はされやすいこと

を述べてきました。

 

今回は、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

 

1 求人のイメージについて

自分自身の働いていた職場を思い出してみて、「そう言えば、そうだったなあ。」と思い出したことがあります。

臨時で採用される方は、中年の女性が圧倒的に多く、そして契約期間が経過した後、再度別の部署に採用されることが多かった。当時は、その理由を考えたことはありませんでした。

でも、今思えば、私がいた職場でも採用する際に、そういうイメージの人を採用していたのだと思います。

おそらく、男性や年齢的に若すぎたり、高齢の人は、履歴書を見ただけで不採用が決まっていたものだと思われます。

また、経歴としては、それまで採用した人とあまりに違う人は書面で不採用が決まっていたのでしょう。だから、同じ業界の人ばかり、その組織の経験者がほとんどでした。それ以外は採用しない。

 

日本で経験者以外を採用するのは、新卒一括採用の時だけです。そして、新卒一括採用の時は、比較的、個人の能力の高い人を採用しようとします(制度が十分かどうかは置いておきます。)。

それ以外は、経験者以外が採用されることは、極々レアケースですし、能力もイメージからはみ出した人は採用されません。能力が求人側が持っているイメージより低くても、高くてもダメなのだと思います。求人側のイメージの範囲に収まっていない人はダメなのです。

もちろん、私は採用担当者をやったことがありませんから、推測ではありますが、大きく間違えてはいないと考えています。

 

今回、就職活動をしてみて思うのは、多くの職場がこれと同様なのではないか、ということです。

 

 

こういう現状の良し悪しは棚上げしておきます。

現状分析として、上記のとおりであれば、今後の方針としてはどうしたらいいでしょうか?

 

退職をした職場にはもう戻らないと決めている場合、その他の組織や会社の求人に応募するということは、その組織の経験がないので、経験者にはなりません。だから、基本的には採用はないものと考えるしかありません。

自分自身の経験から言えば、履歴書を出しただけで不採用通知(通称「お祈り通知」。「今後のご活躍をお祈りします。」と書かれているので)が来ますから、面接でアピールすることもできません。

 

ただ、現時点で考えているのは、そうは言っても、年末から年度末にかけては、求人が多くなります。一つの会社などが比較的多くの人数の求人を出す場合、もしかしたら、求人側がイメージしている人が揃わない場合があるのではないかと推測できます。

掛けでしかありませんが、そういうことを期待して、求職活動を進めるということになると思います。

 

現状のように求人側に確固としたイメージがあるのならば、それを明示してくれたら、無駄な応募はしなくて済むのですが、法制度上、差別は許されないので、年齢性別不問、経験不要という求人に応募せざるを得ません。

 

なお、こういうデメリットが認識されているためだと思われますが、東京しごとセンターでは、キャリアカウンセリングや就職支援セミナー、就職面接会を 1日で集中的に実施する新たな就職支援プログラ ムも開いています。対象がシニアとなっていて、先着順に申し込むと、2~3社はその場で面接をしてくれます。

このプログラムの良い点は、「年齢不問」としながらシニアなど採用する気が全くない会社ではなく、採用の意思のある会社が参加しているところです。更に、書面審査で切られて終わりではなく、面接でアピールする機会もあります。

プログラムへの参加企業やその勤務条件が合えば、有力な選択肢になると思います。

 

 

2 人手不足の業界への応募について

では、人手不足が本当に深刻な業界はどうでしょうか。

運送、介護、警備、清掃、飲食などの業界は、多くの求人があります。ただ、業界によって事情が違うようですし、結構温度差があるようにも思われます。

 

報道などで職場環境に問題があることが有名になってしまっている業界もあります。過重労働、賃金の低さ、職場環境の悪さなど、間違いなく、相当問題がありそうです。

だから、採用をしたとしてもすぐに人が辞めて行ってしまい、また求人をかけるというサイクルを辿っているのだと思われます。

 

また、業界によっては、それだけ人手不足であるにもかかわらず、「経験者」を頑なに求めているところもあります。やる気や能力のある人を採用して、資格の取得をサポートしたり、職場内のトレーニングによって人を育てればいいのではないかと思うのですが、どうもそういうことは考えておられないようです。

 

 

人手不足の業界に応募するのは、やめた方がいいのでしょうか?

 

そうとは言い切れないと思います。

相変わらず経験者を求めているような業界については、突破口があります。

先日の記事で紹介した「仕事センター」で、保育補助員、マンション管理員、ケアスタッフ (介護職員初任者研修)、コンビニエンスストアスタッフ などについて、就職支援口臭や面接会を行っていて、講習⇒面接という流れを作ってくれています。

 

また、収入を得るにはどんな方法があるかという記事にも書きましたが、コンビニやチェンの飲食店で、シニアを積極的に採用しようとする動きがありますので、一考の余地があると思われます。