退職して人生を大きく変化させようと、いろいろ考えてはいるんだけど、なかなか決断できませんでした。
退職したいと漠然と考えるようになってから、実際に退職するまで20年以上の時間を要しました。お金の問題とか、メンタリティーの問題もありましたが、こういう問題が解消されても、なお決断ができなかった原因がありました。
1 ただ思うことと考えることの違い
通勤電車の中や、職場の休憩時間など、「ああ、もう辞めたい」と考えることは多かったと思います。でも、これは、嫌なことがあった際に(通勤自体いやでしたし)、それに反応して「もう辞めたい」と思っていただけなんです。
本当に退職しようと決断した時のことは、よく覚えています。多忙を極めていた時期でしたが、1人で公園を歩いて桜を見ていた時に自分の今後の人生について。「このままでは、人生の展開はないから、仕事は辞めよう」と突如決めることができました。それまでも、あーでもない、こーでもないと1人で考えてきましたが、その瞬間に「辞めるしかない」と納得できたという感じです。
何か違うのかと言うと、何かに反応したのではなく自分が主体となって考えたということだと思います。
普通の生活の中では、自分の周囲のいろいろな出来事に反応して、考えています。問題が起きたからどうしようかとか、嫌なことがあるからどうしようかとかです。
自分の人生の方針など重要なことを考えるためには、単発の刺激とは関係なく、自分はどうしたいのかという心の声に向き合う時間を作る必要があると思います。
自分が主体的に考えるには、刺激の洪水から離れて、あえて1人になって自分の考えを巡らせることが有効ということです。
2 ライフスタイルに落とし込む
そのためには、1人で考えることを生活に組み込むことを考えてもいいと思います。
一人旅をすると移動時間にいろいろなことを考えることができます。
1人で飲みに行くと、自分の世界に没入して考えられます。じゃないと、間が持たないですからね。そのために一人飲みすると言ってもいい。
散歩もいいと思います。ある程度長い時間歩くことを楽しむようにすると、自分の深いところで暖めていた思いが浮かんできます。
美術館とか博物館などにも1人で行くと、展示からインスピレーションやサジェスチョンを得られることがあると思います。
一人時間は、それ自体を楽しみながら、自分の人生を自分が主体的に考える機会になります。
人生の岐路というほどのことでなくても、一人時間を積み重ねることで、主体的に考え実行に移すできますから、人生が徐々に変わる可能性が高まります。
ちなみに、私は、息子たちに、人生の決断を要する時に親に相談してはいけないと伝えています。
親は、保守的な安全な選択をするようにと言うことは目に見えています。そんなものに惑わされる位であれば、一人時間を過ごして、自分で決めるようにしてほしいと思うからです。
一人時間は、それ自体が贅沢時間でもあります。
というわけで、週末は新宿御苑を1人で散策してきました。
新海誠監督の「言の葉の庭」という映画の舞台になったところです。主人公が雨の日にいつも来ていた東屋は・・・「立ち入り禁止」でした。残念。
主人公が一人時間を過ごしていたところです。