スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

「人に迷惑をかけないよう頑張る」という考えは捨てた方が楽になる。

2億年以上前から繁栄を極めた恐竜が絶滅したのは6500年前、大きな環境変化に対応できなかったためと言われます。氷河期か隕石の衝突か日照りかはわかりませんが、そういうものに対応できなかった。

今に生きる我々も同じだと思うことがよくあります。

 

公務員をやっていたときに、大変申し訳ないのですが、目の前にいる人が恐竜に見えることがよくありました。ブラキオサウルスとかトリケラトプスプテラノドンもいたな。

一度決めたことをどんなことがあっても修正できない上司、自分の若い頃のやり方に固執するベテラン、人のやり方の批判ばかりで自分が変わろうとしない若者・・・。

でも、他人事ではありません。自分もそうだったのです。

 

自分も、自分の考えを変えることができなかった。

「人に迷惑をかけてはいけない」「頑張らなければならない」という考えに囚われて、そういう生き方を続けていました。文句を言いながらも、人より頑張り、迷惑をかけないように休暇も取らず働き続けました。

そういう考え方がいつも間違っているわけではありませんが、金科玉条のように固執し続けたら、自分が壊れてしまいます。

 

20年前、過重な仕事に押しつぶされそうになっても逃げずに頑張って、うつ病を患いました。

病気を治すには、薬を飲めば楽になるのか、休職したらいいのか・・・いろいろ悩みましたが、病気になった根本的な原因は、自分の考え方、ものごとに向かう姿勢を変えられないことに原因があったのだと、今は思います。

人生の局面に応じた考え方ができるようになることが必要だったのだと思います。

 

気づくまでに、長い時間を要しました。

人に迷惑をかけないように頑張っては、それに報いない社会や組織にストレスを溜める・・・という悪循環からなかなか抜け出せませんでした。

でも、頑張りを搾取されるような組織、社会に生きていて、「頑張らなくてもいいし、人に迷惑をかけるのはお互い様」と次第に思うようになりました。

だからと言って、自分勝手に人に迷惑をかけ始めた訳ではありません。仕事のやり方生活自体は、それほど変わりはしませんでした。でも、考え方が変わったせいで、微妙に日々の仕事や問題に対する姿勢が変わりました。文句を言われても休暇を取るとか、機会も捉えて意見を述べるとか、気づかれないようにバックレルとか・・・。

 

それでもいいんだと意識するようになってしばらくして、いつのまにか病気が消失しました。

 

また、「頑張らなくてもいい」という発想は、人生の重大局面での判断にも大きな影響を与えました。

仕事がどんどん忙しくなり、これ以上働いていても、状況が良くならないと気づいた時、「人に迷惑をかけてもいいから、頑張らなくてもいい人生にシフトチェンジする」という決断ができました。「迷惑をかけないように頑張る」という考え方を変えていなければ、周囲の人のことを気にして、結局、退職せずにずるずると元の生活を続けていたと思います。

 

更に、前にも書きましたが、同じ考え方を持ったまま人生の決断をしても、例えば、同じような職場に転職してしまい同じような苦労をするなど、同じような人生を再び歩むようになることに気づきました。

退職を決断できたことも重要ですが、退職後に求める人生の内容も重要です。

 


hatasan2.net

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「頑張って人に迷惑をかけないようにする」というのは、多くの人にとってテッパンの価値観となってはいないでしょうか。この価値観は、日本の教育における信仰の対象であるかのようです。

でも、そういう価値観も絶対的なものではありません。自分が恐竜のように絶滅する前に柔軟に変えた方がいいことも多いと思うのです。