スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

退職から人生再建へのモデル(15) ~退職前に準備すべきこと(7) 家計の見直し 「月10万円で暮らす」・・は本当か。~

退職する前の準備で、投資をした方がいいことをお伝えしました。今回は、退職する前の準備として、家計のスリム化についてです。投資で入るお金を確保しながら、家計をスリム化して出るお金をコントロールすることが大切だと思います。

 

ネットや様々な出版物などで、「月10万円で暮らす」等のものが散見されます。でも、本当でしょうか。注意するべき点はないでしょうか。

 

 

1 固定費を予め想定しておく

まだ若くてそれほどの収入が無い人が「さあ月10万円で暮らすぞ」というのと、そこそこの期間、会社員や公務員として働いてきた人が退職後に「さあ月10万円で暮らすぞ」というのでは、意味合いが全く異なります。

これまでそれなりに働いてきた人が退職した場合の固定費は、それほど収入のない若い人よりもかなり多くなるからです。

 

固定費とは、年金掛金、健康保険料、住民税、固定資産税、マンションの管理費・修繕積立金、入院等保険など、一般には、どうやってもコストカットできないものです。

私の場合、これらの費目の合計額が、現在、大体月に12万円くらいです。

この時点で、月10万円生活はできません。

 

だから、できるだけ早い時期に固定費をきちんと割り出して支出として想定しておかないと、退職してからびっくりするような金額が月々出て行ってしまうと感じることになります。

 

 

固定費を割り出すときの注意点があります。

 

まず、健康保険料ですが、働いている時は労使折半となっています。保険料が4万円だったとすると、2万円は会社が支払い、あとの2万円は労働者が支払います。そして、労働者が支払う分は現実に徴収される訳ではなく給料から天引きされていますから、給与明細をしっかりと見ないと、負担していることすら意識していない人が多いと思われます。私自身、月々の健康保険料がいくらなのか考えたこともありませんでした。

更に、給与明細をきちんと見ていたとしても、そこに出てくる金額は2分の1の額です。

退職をすると、給与明細に書かれている金額の倍の保険料を自分が払うことになります。

これが結構な負担です。

 

次に、住民税ですが、所得税と違って住民税は、年収が確定した次の年にまとめて請求されます。だから、退職した次の年の住民税は結構な額の請求があります。覚悟しておかないと、びっくりします。

 

ただ、健康保険料も住民税も所得に応じた請求なので、いずれ落ち着いては来ますが、最初の1~2年はかなりの負担となります。

 

 

私は、固定費の計算を退職後にしたのですが、案の定、かなり驚きました。「生きてるだけで、こんなにかかるのか。」と思いました。

 

 

2 月々の生活費について

このように、固定費を割り出した上で、固定費以外の生活費について考える必要があります。生活費の部分(「月10万円で生きる」という記事などは、この部分のことを言っています。)については、巷のネット記事や出版物の情報をどんどん参考にしたらいいと思います。

 

私は、大きく分けて、

1 サブスク契約など月々引き落とされる経費の見直し

2 衣料費、食費などの生活コストの見直し

3 外食費、交友費の見直し

でした。

 

1のサブスクなどの見直しは、結構手続きが大変ですが、一度やると相当のコストカットができます。ネット記事などでも第一に指摘されています。携帯代、電気代(基本契約を見直すなど)、水道、ガス代(使用量の見直し)が一番に思い浮かびますが、それ以外にも大して使わないサブスク契約を解除するなどで、支出を抑制することができます。

もちろん、すべて削ればいいという訳ではなく、自分の人生のビジョンに従って必要なものは残します。私は、退職を機会にyoutubeのプレミアム会員になりました。

 

2の衣料費、食費については、時間はかかりますが、こつこつ合理化していくと、これも結構な額の節約になります。

衣料費は、仕事をしていた時は「無くなると困る」と思い、下着類のストックなどを多くしていましたが、改めて洗い出してみると、必要以上の量があったりしました。また、退職したらスーツ以外の私服を着る機会ばかりになりますが、整理したら3分の1以下になり、きちんと管理して必要なものだけを買うようになりました。

食費は、なんとなく家族と暮らしていた時と同じように作っていましたが、ダイエットの必要もあり、一度作ったら冷蔵、冷凍をしてストックして、少しずつを食べるようになりました。仕事のストレスが無くなってアルコールの消費量も減り、半分程度に支出は減ったかもしれません。

 

3の外食費、交友費は、仕事をしているときは結構多かったと思います。

「退職したら時間もできるし、外食、交友費は増えるかな」と思っていたのですが、実際には減りました。理由は以下のような感じだと思います。

1 徹底的にミニマムな状態にしたら家の居心地が良くなり、外食が減った。また、人と飲む時も、コロナの関係もあり人のたくさんいる店で外食をするよりも家に来てもらうようにしたことで支出が減った。

2 仕事が終わった後、極度の緊張を緩めるため、仕事帰りに一人飲みして帰ったりしていましたが、これが一切無くなった。

3 ダイエットなど体調コントロールは、外食をしない方がやりやすいので、行かなくなった。

 

大体、こんなイメージで生活費のダウンサイジングを行いました。

これを具体的に示す例ですが、仕事をしている時には、カード決済で引き落とされる金額が20万円を超えることもありましたが、現在は平均3~4万円になりました。

 

 

繰り返しになりますが、生活費のダウンサイジングには、ネットの記事や出版物を片っ端から参考にしました。

私が一番参考になったなと思うのは、大原扁理さんの「年収90万円でハッピーライフ」という本です。具体的なダウンサイジングのやり方も参考になりましたが、メンタリティも参考になりました。印象に残っているのは、「節約しなきゃいけない」というのではなく、「別にこれで満足」というある意味緩い感覚を持ってコストダウンしていることや、自分は趣味は読書、散歩だから、図書館で本を借りたら、趣味についてはコスト0となる等の内容です。

 

 

 

3 まとめ

私は、ミニマルな暮らしが好きだったこともあり、退職してから徹底して物を減らし、お金の使い方を見直し、生活の仕方を改めました。結果的には、相当のコストカットに成功しました。

結局、「自分がしたい生活はどんな生活なのか?」と自分に問いかけることで、自分の生活が管理できるようになって、その結果、コストカットができたのだと思います。