「60代の男子、自分探しの旅(序)」に書いたとおり、女性のライフスタイルについては夥しい数の書籍やサイトでそれが紹介されていますので、私は男性のライフスタイル、それも人生の後半戦のライフスタイルについて、提案してみたいと思います。
今回は住まいについて。
私の住まいは、都内某所にある古いマンション10階建ての高層階です。
個人的には新築のマンションよりも古いマンションが好きです。リノベーションで変更できない共用部分のドアとか窓、ベランダなどは古い方が味わいがあります。新築の共用部分は綺麗すぎて安っぽく見えます。
専有部分は古いままだと使えませんが、自由に手をいれたら住みやすくなります。
高齢の女性が書いておられる本で、旧公団住宅(今はUR住宅)に住んでいることが紹介されていたりします。古い建物をリノベーションしていい感じに仕上がっていますが、それと同じようなイメージです。
シニアになると一人暮らしになる人がだんだん増えていきます。
人によって事情は様々だと思いますが、1人で住むことはメディアなどで言われるような悲惨なものではありません。気楽に自分のスタイルを追求できます。
私は7~8年前に一人暮らしを始めてから大幅にモノを減らしました。ミニマリストと言ってもいいと思います。
ミニマリストについては、私の中での分類があります。大体以下のような感じです。
1 原始ミニマリスト
とにかくモノが少ない。部屋はガランとしていて、生きていくのに必要なモノ以外は徹底的に減らす生き方を追求している。ミニマムな生活それ自体が目的のようにも見える。
2 合理的ミニマリスト
モノが少なくなることのメリットを意識している。多くのモノに囲まれて生活していた人が、どんどんモノを減らしてたどり着く「モノの少ない生活」。モノの多い『実家』をスリム化した後の生活のイメージだと思います。すっきりして気持ちがいいけれど必ずしもオシャレではない。
3 スタイル重視のミニマリスト
モノは少なくするけれど、必ずしも生きるために必要のない趣味のモノや潤いを与えてくれるモノも最小限は残す。
私が実践しているのは、3のイメージです。ゆる~いミニマリスト。
ただ、ゆるいミニマリストにたどり着くためには1,2のノウハウは必要不可欠です。ミニマムな生活にたどり着くためには、やはりゆるくばかりはやってられない。まずは、合理的に考えて必要ないモノをどんどん減らして、減らしすぎスレスレのところまで減らします。
それをやった上でないと、「趣味」とか「潤い」とか言った瞬間、モノが爆発的に増えていきます。
徹底的にモノを減らしてみると、ミニマムな生活の利点が見えてきて、モノを増やすことがいろいろな意味で馬鹿らしくなります。このあたりの詳細は、多くのミニマリストの方が、ミニマムにすることの利点として述べています。
我が家には、趣味的なモノもある程度あります。また、モノを減らす過程で、減らすばかりではなく自分のライフスタイルに合うように家具などを買い替えたりもしました。原始ミニマリストや合理的ミニマリストの人とは違うところです。
例えば、最小限ですが観葉植物を置いたり趣味の器を飾ったりしています。また、家具は古いものを長い時間かけて探して購入しました。また、リラックスできるようにライティングにもこだわりました。マンションを購入した際の照明はおおむね付け替えました。
前の記事にも書きましたが、家の居心地が良くなると、カフェ代が節約できます。
また、自分の理想に近づけば近づくほど、購入するものが減っていって支出が減ります。精神的な余裕も出てきます。
これも退職して時間や気持ちに余裕ができたからこそ、できたことだと思います。
これからの人生でも、楽しんでいきたいと思います。