4年前に長年勤めた公務員を辞めて早期退職した。
退職した時は、多くの人に聞かれた。「何で退職したの?」、「職場環境?何か不満があった?」、「辞めてやりたいことがあったの?」、「起業するの?」・・・。
このブログでも、それらしいことを書いたりもしたけれど、本当のところ自分がなぜ退職をしたのか、よくわからなかった。もっと正確に言うと、何となく感じるところはあったけど、明確に言語化はできていなかった。
だけど、つい最近わかった気がした。
人生でやるべき課題を4つに分ける考え方がある。
(1)急いでやらなきゃいけない、大事なこと
(2)急いでやらなきゃいけない、でも大事でもないこと
(3)急いでいないけど、大事なこと
(4)急いでいないし、大事でもないこと
一つ一つ考えてみると、(1)、(2)は急いでいた時に対処が終わっている。(4)は今さら考える必要は無い。問題は(3)。仕事をしている時に「ああこれは大切なことだな。」と感じても、急いでやるべきことに囲まれてずっと先送りになってしまう。中には、考えないまま時間が経ってその問題自体を忘れてしまったこともある。
誰にでもありませんか?今やらなくてもいいけど、大事なこと。今じゃなくてもいいけど、いつかやりたいこと。人生において、そういうものが確かにある。
そういう人生の課題は無意識の底に押し込められ、冷凍されている。
人によっては冷凍したまま人生を終える人もいる。でも、自分は人生後半で向き合いたいと感じたんだと思う。
「令和4年7月」に退職した時は、職場環境も酷かったし、組織について疑問に思うことも多くあった。そしてその問題が噴出したときだった。でも、それはその時に退職を決断した「きっかけ」にすぎない。
退職をした理由は、後回しにした人生の課題にそろそろ向き合おうという自分自身の心の声がしたんだと思う。
じゃあ。後回しにした課題とは何なのか?
本当にいろいろありました。
①「公務員を辞めたら人生詰む」という言説の検証と、その結果を後進に伝えたいこと
②公務員以外の仕事を経験すること
③趣味のテニスをもっと上手くなること
④健康にもっと時間や労力を投資すること
⑤過去の人生の不明点を生きなおすこと
まとめるとこんな感じです。①から④は具体的なことで退職前からかなりイメージできていました。問題は⑤で、これは今でも解凍すべきものがあるんじゃないかと自分自身との対話を重ねています。おそらくたくさんある。
⑤の例を挙げます。
(例1)私は離婚をしている。離婚をして仕事をしている間は、元妻に対してとてもネガティブな感情をため込んでいました。仕事を辞めてから、彼女と出会ってから離婚するまでのことを思いだす時間を作った。家族旅行で行ったところに再度ひとりで旅行してみたりもした。そういう経験を通じて、自分の考えの歪みを正すことができた。今は元家内に感謝している。
(例2)日本社会というのは太平洋戦争の経験が今でも大きな影響を与えていると常々感じていた。でも、自分は戦争の時代に生きていないし、学校で習っただけの知識だった。実感として知りたいと考えていたことを思い出して、去年3回沖縄本島を旅行してみた。アメリカ軍が上陸した浦添城の北から日本軍が追い詰められた糸満まで時系列を追って訪れてみた。最後、平和祈念公園で感じた切なさは今でも忘れられない。
(例3)来月北海道に行く。最初は最近の首都圏の暑さに閉口して避暑に行こうと考えた。だけどハイシーズンで、ただの避暑にしてはコストがかかる。その時ふっと思い浮かんだ「増毛」に行くことにした。有名な映画のロケ地でもあり、大学時代の私の大切な人が大好きだった場所。今では全く音信も無いけれど、自分に大きな影響を与えた人が好きだった場所に行くことで、何かわかること感じることがあるような気がする。
仕事を辞めて、本当にいろいろなことができるようになったと思う。
