97歳の男性がブレーキとアクセルを踏み間違えて事故を起こしたというニュースが報道されています。近隣住民の話として、駐車場に入れるのに苦労していた、狭い道を曲がるのに何度も切り替えしていた・・・などの証言も紹介されていました。
高齢になって運転していたことの是非、そうせざるを得なかったことの社会的な問題を伝えようとしていることを強く感じます。その問題が解決されないために尊い命が失われたり、怪我をしたりする人がいる。
そのこと自体はよくわかります。
でも、わからないことがあります。オートマチック車(AT車)のブレーキアクセルの踏み間違いの事故のニュースって、随分前からあったように思います。
車の構造として踏み間違いの有効な対策は難しいものでしょうか?踏み間違いは高齢者に限ったことではないとも思います。
私などは、免許を取った時にはマニュアル車(MT車)を運転していましたから、つい考えてしまうのですが、MT車では急発進というのはテクニックを要するもので、急発進は簡単にできないものでしたから、むしろMT車の方がいいのではないかと。
駐車する時などに、ブレーキを踏もうとしてアクセルを踏むと、クラッチを当てていたらエンストするでしょうし、ブレーキとクラッチはワンセットですので、ブレーキを踏もうとした時点でクラッチが切れている(エンジンと連動しない状態になっている)から、普通は車は動きません。
すみません。若い方はわからないですかね(笑)。
もちろんMT車は運転自体が難しいですから、そのデメリットがあって、だからこそAT車に置き換わってきているのが現実です。AT車を否定するのは現実的なことではないでしょう。
ただ、こんなに事故が起こっているのにAT車のデメリットの対策って進まないものなのでしょうか(踏み間違い防止装置というのも全部の車には付いていないようです。)?
AT車が市場に登場したのはもう何十年も前です。私が免許を取った20年以上前にはもうAT車がある程度のシェアだったと記憶しています。当時からブレーキを踏むべきところアクセルを踏んでしまったという事故が起こっていました。
駐車場でおばあさんがブレーキとアクセルを踏み間違えて、お孫さんが亡くなったという事故をよく覚えています。
そのときにも、AT車について、「なにか技術的な対策はとれないのかなあ」と思ったことがあります。
踏み間違いではありませんが、少し前にあった観光バスの事故も下り坂でフェード現象が起こりブレーキが利かなくなったというものでした。同様の事故が前にもあったような気がします。
運転技術の問題とかバスの運転手の勤務体制の問題があるのはわかります。でも、非常時に停止できるようにするのは技術的に難しいものなのでしょうか?
随分昔から本当にわからないなあと思っていて、テレビなどのメディアは、最近はあれだけ問題を細かく指摘するのに、その点の解説などはほとんど聞きません。
ワイドショーでも問題提起しているのを見たことがありません。不思議です。