スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

退職生活 ~漱石記念館(漱石山房)に行ってきました。~

退職して時間ができたこともあって、興味のある催しには積極的に足を運ぶようにしています。都内でもさほどお金もかからず、とても面白い企画が開催されています。

 

年寄りの時間つぶし、ウンチクにならないように、例えばブログで紹介できて自分の人生の質を向上させるような体験ができるようにしたいと思っています。それから、退職と絡めて言えば、現時点では収入がないので、できればお金もかからず質の高い体験を求めたいというのが前提です。

 

都営大江戸線牛込柳町駅から歩いて15分ほど東京メトロ駅のほど近くに夏目漱石が亡くなった場所である漱石山房があります。正確には漱石が亡くなった漱石山房を再現したもので、現在漱石山房記念館として企画展などが行われているところ。

11月のある日新宿区の漱石山房記念館で「夏目漱石芥川龍之介」という企画展示を見てきました。

 

1 二人の手紙など

漱石が芥川の「鼻」を絶賛した手紙

ノーベル文学賞漱石がふさわしい」と芥川が友人に出した手紙

・芥川が漱石により厳しい批評をしてくれるように頼んだ手紙

漱石の亡くなった際の芥川の電報

など多数の展示がありました。

長い間、勝手に芥川というのは天才肌の「孤高」の作家というイメージでした。

でも、今回の企画展示で師弟と言ってもよい2人の関係がよくわかりました。

芥川は、漱石山房で行われる木曜日会に集い影響を受けたものの、漱石最晩年の頃であり、関係はそれほど長くはなかった(1年ほど)。それにもかかわらず、多大な影響を受け、漱石が大学に勤めていた時代に直接講義を聴けた学生をうらやましがり、ノーベル賞夏目漱石に与えられて然るべきだと手紙に書き綴るなど、漱石に傾倒したことがうかがわれます。

 

芥川は義兄が放火の疑いをかけられ自殺し、その片づけに奔走するなど雑事に煩わされたりする中で自殺してしまうのですが、漱石が早くに亡くならなければ、そうはならなかったのかもしれないなあと思いながら、帰ってきました。

 

2 二人の描いた絵

今回の企画展示の趣旨からははずれるかもしれませんが、二人の絵の違いが面白いです。

1階の常設展示に漱石に書斎があり、そこに寒山拾得の絵があります。

2階の企画展には芥川のはがきに書いた絵や、河童の絵が展示されています。

二人とも絵心が感じられるのですが、漱石は生真面目な感じで、芥川の方が余裕があり、河童の絵の方などは一目で人を惹きつけるものがあります。

これも見てみるといいと思います。

ちょっと自分でも(はがきとかに)絵を描いてみたいと思いました。

 

3 ビデオ上映

出版社の宣伝映像が残っていて、当時の作家の映像も見られます。芥川は木登りをしています。これから程なく亡くなったんですね。

映像は2本あって全部で40分弱くらいなのですが、全部見ちゃいました。田畑にあった芥川邸も出てきます。

 

3 余談

漱石山房カフェ

宮内庁ご用達の珠屋小林珈琲店のコーヒーが飲めます。

すっごく、うまかったです。珠屋小林珈琲店、はじめて知りました。現在、ネットで検索中です。

・「芥川龍之介夏目漱石」展

現在、田端駅のすぐ近くの田端文士村記念館では特別展示「芥川龍之介夏目漱石」をやってます。こんかい漱石山房記念館に来て初めて知りました。こちらも行ってきたいなと思います。

こういう記念館では、ほかの展示情報を知ることができるのも楽しみの一つです。ネットでもなかなか収集できない情報がころがっています。

ちなみに、漱石山房の展示は500円、田端文士村記念館は無料です。

 

漱石もここ歩いたのかな