現在、わりと充実した生活を送れています。
思い切って前職を退職する前は、「退職後の人生や生活って、どんな風になるんだろう?」と不安に思い、良くも悪くも「静かな生活になるのかな。」などと思っていました。
実際は、「かなり忙しい。」というのが実感です。
退職直後こそ、何もせずゆっくりしましたが、「これからの人生をどうしたいのか。」を考え、それを実践しようと動き出したことで、次第に多忙な生活になってきました。
当初は、「再就職をするに際して、現在の労働市場ってどうなっているんだろう。」という疑問を実地に体験すべく、そこそこ忙しくしていました。
その後、再就職をした今は、週に4日が仕事で、土日月がお休みです。この3日間に趣味のテニスをしたり、人と会って食事をしたり、その他やりたいことをやっています。ここ数カ月はこういう予定が1日に複数入ったりしていて、完全に休みの日はなかなか確保できないほどです。
趣味をもとに人との繋がりが広がりましたし、そういう中で新たな発見があり、将来的にやりたいことも見えてきました。
前の職場を辞める理由の一つとして、「やる気のない職員に囲まれていたこと」が挙げられます。言葉を変えて言うと、将来を諦めている職場だったということです。
そうなってしまったのには様々な原因がありますから、諦めている人をむやみに責めるつもりはありません。
でも、その人が必ずしも悪いとは言わないとしても、「どうせ頑張ったって組織は変わらない。」とか「やっても結果は見えている。」とか「自分が働いている時さえ無事に過ごせたらいい。」と考えている人ばかりの職場に留まれば、自分自身もそうなってしまうと強く感じました。
その頃から、「自分が仕事をしているやりがいって何だろう。」と考えてきました。
今から16年前の2008年の北京オリンピック、メダルを獲ることは難しいと思われた男子陸上短距離の400メートルリレーで、塚原、末續、高平、朝原の各選手の日本チームが銅メダル(結局は上位チームが失格で銀メダル)を獲りました。
このことで、リレー競技は日本が得意とするものとなり、その後のオリンピックでは注目の種目となっています。
リレーの面白いところは、出場する4人のタイムの合計が速いからと言って必ずしも勝てるわけではないこと。ただ、そうは言っても、南米などの身体能力の高い人たちと比べると不利であることは明らかです。でも、諦めず全力を尽くすことで、結果が出ることがある。
この「諦めず全力を尽くす」というところは、すべてに共通することではないかと思います。
リレー選手の中で一人でも諦めた人がいたら・・・、間違いなく、結果を出すことはできないでしょう。
諦める人がいなかったら・・・、もしかしたら結果が出るかも知れない。もちろん、現実はそう甘くはなく、結果はやはり出ないかもしれない。
それでも、諦めずにやったことが、それぞれの参加者に納得のいく結果をもたらすのではないでしょうか。それが、将来につながる。
北京オリンピックのリレーは、各選手が諦めることなく全力を尽くすとともにチームとしてバトンパスの技術を磨き、メダルを獲得しました。金メダルではなかったけれど、日本チームも金メダルを含むメダルを狙えるポテンシャルがあることを明確に示したことで、将来の日本の短距離陸上に大きな影響を及ぼしました。
現在の日本社会は「諦め」ムードが蔓延しています。
「どうせ変わらない。」、「楽に生きたい。」、「自分だけ運よく困難にぶつからないといい。」という雰囲気が強く、自分を強く主張したり、新たなことにチャレンジしたりすることがどんどん無くなっている。
言うまでもなく、政治も経済も旧態依然としたままです。バブル期の水準に株価が戻ったと喜んでいますが、30年前に戻ったというだけです。
こういう社会に身を委ねていても、満足のいく幸せな人生にはたどり着けません。
諦めてしまった環境にいつまでも身を置くことは、良くない。
そこから自分の意思で離れ、たとえ逆境でも、人と違っても、諦めず自分の人生を歩んでいける人が、結局、幸せになるのではないかと、今、感じています。これからものびのびと試行錯誤をしながらも進んで行けたらいいなと思います。