スタイルのある生活~早期退職50代男子ハタさんの試行錯誤~

公務員を退職するに至る経緯からその後の生活まで

(コラム)働き方改革で一番大変な人たちは、「サイレントマジョリティ」だ。

働き方改革を推進している組織で構造的に一番割を食って、大変な思いをしている人ってどんな人しょうか?

子育てしながら頑張っている人ですか?介護しながら頑張っている人ですか?

 

違います。

子育て世代や介護者として制度の恩恵を受けられない普通の人です。

独身の人、結婚しているけれど子供がいない人、奥さんが専業主婦の人は、典型的な割を食う人たちです。

仕事のできる人は特にそうです。

 

私は、子育てや介護に関する政策や世の中の動向に反対するものではありません。

ただ、理念ばかりが先行して、制度導入からこんなにも時間が経っているのに、理念を実現するためにしわ寄せを受けている人に目が届かないことに、大きな疑念を持っています。

 

組織は、「誰でも育児や介護の可能性があるのだから、お互い様」と言います。

でも本当でしょうか?

育児や介護は、本当に全職員に訪れるのでしょうか???

 

育児や介護の重要性を理由に、都合のいいところに仕事を押し付けている。これが実情だと思います。

独身で両親が健在。そういう人が給料以上に働かなければならない理由は何でしょう?

結婚したけど子供ができない人が何の見返りもなく育児休業を取った人のフォローをしなければいけない理由はなんでしょうか?

 

 

本当は、育児や介護をできるような制度設計ができていないだけです。

育児休暇や介護休暇制度を作ったらそれで終わり。それが現状です。

それによる歪みは、独身や子供がいない人、介護をしなくていい人に押し付ければいい。積極的に、そう考えてはいなくても、そうなっても仕方ないという雰囲気は蔓延している。

 

 

私が育児をしていた頃、もう20年も前から、育児や介護の制度はどんどん改正されてきました。でも、休暇や補助金などのメニューはどんどん増えても、本質的な制度設計はなおざりなままです。

 

それが原因で、育休などを取得する人の職場では周囲の人が休暇の取得を快く思わなかったり、育休などを取得する人が周囲に引け目を感じたりしています。

長い間この状況は放置されていますから、職場内で軋轢が生じているところもあります。

 

 

きちんとした制度を作りこんでいくことが大切なのですが、そういうことは放置されたままです。日本社会は、とにかく制度を作ったら、あるいは何かをやったら、それを改善していくということをしない。

実は、類似のことは多く存在します。

マイナンバー制度もとりあえず形を作っただけ、制度の作りこみは後回し。だから、不具合や間違いが次々と出てくる。

コロナの際の保健所からの情報収集も、一度制度を作ったらほったらかしで改善しようとしないから、いつまでもファックスで集計するなどということが続いたし、第●波とか言いつつ、医療のひっ迫は全然改善されないとか・・・。

枚挙にいとまがありません。

 

 

おそらく、日本のほとんどの職場、官公署であろうと民間企業であろうと、その傾向は大きくは違わないのではないかと思います。日本の社会は、本当に大丈夫なんだろうか???

 

 

話をもとに戻すと、働き方改革で残業は禁止、休暇をきちんと取得するというスローガンのもと、増え続ける仕事を処理するため、休暇を取得する人の分まで仕事を処理するためにサービス残業をしたり、無理な仕事のやり方をしている人がたくさんいます。

でも、働き方改革、母性保護・・・等々の錦の御旗に逆らうことができず、多くの人が黙って我慢しています。サイレントマジョリティーです。

 

政治や組織のかじ取りをしている人たちの資質や能力に問題があることは自明のことですが、働き方改革で割を食っている人たちの方も我慢するだけで行動を起こせないでいる現状も問題だと私は考えています。

本当に無茶を要求されたら、その組織を辞めてもいい。

今、発信しているこのブログの内容がほんの少しでもその役に立てばいいなと切に願っています。

 

 

(コラム)今、組織で我慢して仕事をしている中高年へ ~後進に道を譲りませんか。~

長年働いてきて、職場の中で自分のポジションに納得がいかない人達に呼びかけます。

仕事を辞めて、後進に道を譲りませんか?

 

定年延長、昇給停止などの施策が次々と打ち出されますが、50代以上の人で、仕事にやりがいがあって毎日を過ごしているという方は、どのくらいいるのでしょうか。

反対に、仕事については疑問を覚えるけれど、収入を絶たれる訳にもいかないから、仕方なくやりがいもなく仕事を続けている人がかなりおられるのではないでしょうか。

 

 

現在やりがいを持って仕事をしているとしても、そういう人には更に聞いてみたいです。

 

あなたの仕事のやり方は古くないですか?

昔の価値観を引きずっていませんか?

 

まだまだ仕事に対する姿勢も柔軟で、自分のやり方や価値観をアップデイトできている人は、組織に必要とされていますから、組織に残ったらいいと思います。そういう方々は、部下職員や後輩たちにいい影響を与え、組織全体の生産性を上げることになると思います。

でも、自分自身はやりがいを持って仕事をしていても、古いやり方、昔の価値観を引きずっていて迷惑をかけているかもしれません。

 

 

「やりがいを持っていて、自分自身のやり方や価値観を今でもアップデートし続けていけている理想的な過ごし方をしている人」以外の人たちについては、組織に残っていても後進にいい影響はありません。

 

 

長い間働いてきて金銭的に多少余裕があれば、一度、自分のこれからの生活に必要な支出額、蓄えた資産額、これから働いて稼がねばならない金額をじっくり考えたらいいのではないかと思います。

 

巷で言われている2000万円問題の金額を前提に考えてみます。

もしも、現在、2000万円の金融資産があるのであれば、年金をもらえるまでの間、その2000万円を目減りさせない程度の収入を得られる仕事をしたらいいのではないでしょうか?その仕事が現在の仕事よりもハードである可能性は低いと思います。

これがセミリタイア、FIREということではないかと私は思います。

 

 

 

セミリタイアすることで、自分が所属していた組織は自分より若い人たちの活躍の場が広がります。

また、退職することは、今の組織に疑問を持っているのであれば、組織に問題提起をする機会になります。

 

直接大上段に振りかぶって伝える必要はありません。でも、わかる人にはわかります。

それで直ちに組織が変わることはないかもしれません。直ちに変わることはないかもしれないけれど、一人一人の大きな流れになれば、大きく変わることがあるかもしれません。でも、そうなる頃は、もう我々はその組織にはいませんけど。

それでも良くなる方へ賭けるために後進のため、道を譲る矜持を大切にしてみたらどうかと思います。

50代という声が聞こえるようになっている人には、こういう分別はついているのではないでしょうか。

 

自分自身、退職と結びつけて、組織に対する疑問や不満を口にしたことはありませんが、それまで一緒に仕事をした人には伝わっています。

 

 

 

身を引くことの最大の魅力は、自分の人生を見直し、組織にぶら下がるのではない生き方を模索する絶好の機会になるところです。

 

もちろん、魅力的である反面、大きな不安もあります。

現在の職場にそれなりの期間働いてきて、自分にある程度の自信を持っている必要はあるかもしれません。組織の肩書がなくても、自分で自分の人生をコーディネートしていけるという程度の自信があることは前提になるでしょう。

 

金融資産を洗い出して、月々の必要な収入額を割り出せば、これからの生活をどうするかという具体的な検討に入ることができます。

「とりあえず定年まで我慢して」と考えておられる方もいると思いますが、定年まで我慢できるでしょうか。「我慢できないかもしれない」と思うのであれば、我慢して生きるほど人生は長くないです。

体調を崩したりしたら、定年後にがんばることもできません。

こう言っているのは、私だけではありません。こんな本も出ています。

 

 

 

組織とのミスマッチに気づいておられるのであれば、組織ではもう自分の能力は生かせないと考えた方がいいのではないでしょうか。

一度しかない人生、その能力を生かせるところはないか、もう一度探してみるのも人生ではないかと思います。

退職から人生再建へのモデル(17) ~退職を意識したらやるべきことを、時系列で考える。(2)~

前回までに、次のことをお書きました。

1 金銭的なベースを築く。

2 人生のビジョンを明確にする。

3 退職後の生活費をイメージする。

今回は、具体的に職探しの話です。

 

4 退職後の職業を考える。

1~3までをもとに、どのくらいの収入を必要と考えるかを割り出します。

全く蓄えがない、あるいは極めて少額ということでなければ、ハードルは下がるのではないかと思います。

投資をしてみて、年5%の利益が見込める場合には、それを控除した金額が稼げればいいということになります。

 

(1)知り合いやツテを頼る。

その上で、次の職業を考えることになりますが、知り合いから声をかけていただけるのであれば、余程条件が折り合わないということでなければ、そこに再就職をお願いしたらいいと思います。

ただ、そう都合よく声がかからないかもしれません。

 

(2)ハローワークで職探しをする。

そこで次に考えられるのが、ハローワークでの職探しです。

この場合、退職前でも「仕事センター」に行って相談することをおすすめします。前にも書きましたが、仕事センターは各都道府県が設置していて、ハローワークと連動しています。

とにかく親切です。求人票の見方から面接での注意事項や模擬面接までやってくれます。無料です。

hatasan2.net

ある意味至れり尽くせりなのですが、ハローワーク求人に単発で応募しても50代の就職は極めて厳しいというか、ほぼすべて年齢ではねられます。可能性は限りなく0に近いです。

 

ただ、「じゃあ。全然可能性はないのか。」というと、そうでもありません。

ハローワークやしごとセンターが、シニアを対象として「面接会」を開いています。これは中高年を雇用する意欲のある企業を集めて、1日で面接までやってしまおうという企画で、5~7社がエントリーして、求職者は2社まで面接を受けることができるというものです。単発で応募するよりも、「シニアを雇用するつもりのある企業」が参加していますから、採用の確率は上がると思います。

もちろん、どのくらい確率が上がるかはわかりませんが、単発で応募するよりも効率よく求職活動ができるというのは間違いないと思います。

 

少なくとも、どういう姿勢で再就職の活動をしたらいいのかということを知るするためにも、退職を意識したら、ハローワークと「しごとセンター」に登録して、セミナーなどを受けてみることをおすすめします。

定年退職後の過ごし方のセミナーや年金や税制の説明会などもあります。

情報の宝庫です。登録は、退職予定でも可能です。

 

(3)人手不足が本当に切実な業界の求人に応募する。

ハローワークに求人を出しているようなところの多くは、実は中高年を求めてはいないと言っていいと思います。20か所に応募してみましたが、すべて書面審査で不採用でした。

ただ、ニュースなどでも取り上げられているとおり、介護、運送、飲食などは本当に人手不足です。なりふり構っていられない。だから、そういう求人に応募する手はあると思います。

 

ただ、そういう求人でも熱量に差があります。

運送関係の求人については(この期に及んで)経験者を求めています。

介護業界は、やはりブラックであるとのうわさが絶えません。ただ、就職したのちに資格の取得を後押ししてくれるところもあるようです。

飲食関係の大手、コンビニ業界などは、人手不足が本当に深刻なようで、真剣に中高年を戦力として活用しようと考え始めています。ただ、多くはバイト、パートになります。

 

 

(4)転職サイト、派遣サイト

転職サイト、派遣サイトも、仕事探しの成就する率としては、ハローワークと大差はないものと思われます。

 

まず、転職サイトですが、サイトに登録するとおびただしい数のメールが送られてきますが、多くは「なぜこんな業界の仕事を紹介されるのだろう?」と疑問を持つものばかりの上に、フルタイムの仕事が多い印象です。多分、現在の職業より条件のいい仕事を紹介しているのだと思います。私は、フルタイムは希望していなかったことと、現実問題、いきなりそういうところへの転職は無理なのではないかと思い、登録しただけで転職サイトの利用はしませんでした。

 

次に、派遣サイトです。サイトに登録して、5社くらいエントリーしてみましたが、1社も選ばれませんでした。

 

 

(5)その他(SNSの収益化、クラウドでの請負)

現代的な仕事の仕方、収入の得方では、SNS(ブログ、youtubeなど)で自分のアカウントを作成し、収益化を狙うというやり方もあります。

 

私は、自分のやりたいことを考えた結果、ミニマムな生活をめざしたいという結論に至りましたので、何かを誰かに売るというということと相いれず、あきらめました。でも、例えば、月10万円というレベルであれば、それなりの努力をしたら、SNSからの収入も夢ではないという感触はあります。

 

また、ネット上で仕事を請け負うことで収入を得るということもできます。

ウェブライターなどを目指すのであれば、そういうサイトを探して(すぐに見つかります)、応募して経験を積むということもできます。ただし、サイト経由で受注するものは極めて安価です。

ウェブライターやホームページ制作を将来的に本格的にやる前提として、経験を積むという位置づけになると思います。

 

5 まとめ

私の経験上、現在の仕事を辞めるためのカギは、退職後の収入をどう確保するかということにかかっていると思います。

生活も給料も従前どおり希望するのであれば、前職と同程度かそれ以上の収入が必要になります。それを仕事だけから得ようとしたら、それは極めて厳しいと思います。

独立起業をするとか一発逆転を狙うのではなく、それなりに穏当な方法で退職後の収入を確保したいと思えば、まずは、投資をして不労所得を得られる仕組みを構築することが不可欠だと思います。

その上で、無駄な支出を無くして、必要最小限の収入を得る方法を考える、という考え方がいいというのが、現時点の私の結論です。

 

 

人と人とのつながりは無限のバリエーションとグラデーションがある。

メディアでは、有名な女優さんが不倫をしたとか、スポーツ選手が不倫をして離婚をした後に元の配偶者からの子供の引き渡しに応じないなどというニュースが多く流されています。

 

私は、テレビのワイドショーはもちろんネットの記事でもこういう話題については見ないようにしていますが、それでも記事の表題が、ニュースサイトや電車のつり広告などから飛び込んでくる。どれほど、頻繁にこれらの話題を扱っているのかは、見なくてもわかります。

 

 

私が、こういう話題、特に芸能人や有名人の家族関係の話を見たり聞いたりしないようにしている理由は、プライバシーだから。

プライバシーってことは、基本的には当該個人に関する問題で、自分には関係ないってことです。それなのに、あらゆるメディアが、多くの情報を垂れ流し、論評をしている。

余談ですが、ジャニーズ事務所は関係する企業や個人も多く、社会に大きな迷惑をかけていますが、問題の大きさの割に扱いが極めて抑制的です。

 

 

常々考えるのですが、無分別に「不倫=悪」という前提で記事なり番組などが形成されていますが、そもそも、不倫の悪いところとは何でしょうか?

・妻あるいは夫が傷つくこと?

・子供が傷つくこと?

・誠実な配偶者を裏切ること自体?

・世の中の価値観に背くこと?

 

うっかりテレビを点けっぱなしにしていたら、ワイドショーでは、様々なコメンテーターと称する人たちが、そういう基準で批判を繰り返しています。

でも、常々思うんですが、どうして家族が傷ついているとわかるんですか?なぜ不倫をされた配偶者は誠実だとわかるんですか?何の権限があって世の中の価値観を押し付けるのですか?さらに、メディアでそういう話題を扱う理由は何ですか?

私には、疑問だらけです。

 

想像してみれば、不倫をした人の夫婦関係はもう壊れていたかもしれない。子供だって、そんな親、早く離婚してくれた方がいいと思っているかもしれない。

そうだと言っている訳ではありません。いろいろな場合があると言っているのです。

 

だから、時代に応じて変わっていく世の中の価値観に当てはめては、誰が悪いかを詮索することはやめた方がいい。赤の他人が事情をわかりもせずに非難することも同様です。

 

 

 

不倫が完全にいいことだと言っているのではありません。でも、不倫をした人同士が人生を歩んでいくことだってあるかもしれない。それはダメですか?

私が30代のころ、後輩が結婚しましたが、「できちゃった婚」でした。現在は、言葉自体が死語で、子どもができたから結婚するということに強い拒絶反応を示す人は少ないと思います。でも、当時は違った。

後輩は、周囲からの相当なプレッシャーに晒されていました。

だから、「結婚することができて、よかったね。」と言葉をかけただけで、彼らが、ほっとして、とてもうれしそうだったことを思い出します。

 

人の人生に賛成だとか反対だとかいう意見を持つのは勝手です。でも、第三者がそういうことに首を突っ込んで、わかったようなことを口に出して言う権利はないと思います。夫婦や子供その他の当事者には、それぞれ、その人の繊細な人生があります。

それを、第三者それも「公器」と自称するメディアが、ほじくり返すのは、更に大きな間違いだと思います。

 

 

人と人とのつながりは全て違います。同じように見えても、その濃淡、強弱などあらゆるところが違います。無限のバリエーションとグラデーションがあります。

夫婦関係、家族関係も例外ではないと思います。

個々人の人生も同様です。

 

 

「不倫」という言葉に反応し、無自覚に非難し、その人を傷つける権利など誰にもないと、私は思うのです。

そういうことがわからない想像力の欠如した人が増えたような気がします。

 

 

 

こんなことを考えていたら、無自覚に人を傷つけ、無責任な態度を取ることの問題の大きさを扱うドラマが日本テレビで放送されていました。「最高の教師」(これから見ようとする人もおられると思うので、内容は書きませんが)という番組です。

相手のことをきちんと考えることの大切さを説いています。自分勝手な想像、憶測で人を語ったり、決めつけることを強く戒めています。

とてもいいドラマです。

 

 

 

でも、やっぱり、わからないんですよね。

こんな良いドラマを放送するまさにそのメディアが、不倫の話題を垂れ流している。

 

(コラム)社会的課題を個人の責任にすり替える日本社会

ジャニーズ事務所、大きな問題になっていますね。

やっと、スポンサー企業がCMでのジャニーズタレントの起用を止めるなどの動きになっていますが、現在に至るまでテレビ局はジャニーズ事務者に対して厳しい態度を取れません。

 

見て見ぬふりをしたメディアも同罪だとの指摘も出ていますが、ワイドショーのコメンテーターなどが「報道に携わる人間も反省しなければならない」と述べる程度(*)で、メディアが会社組織として責任を認めるようなことはしていません。

*それでも賞賛されていますが、本当にそれでいいのでしょうか?

 

 

 

日本では、個人の責任追及は苛烈ですが、組織に対する責任追及は非常にゆるくなっています。この国では、個人が組織の批判をすることを嫌い、そういうことをする人間はわがままな人だと評価する風潮があり、それが社会や組織の問題をあいまいにすることに拍車をかけています。

個人からの批判が控えめになるのをいいことに、組織的、社会的問題を個人の問題にすり替えてしまうようなことも、いたるところで行われています。

 

 

 

以前に私がいた職場では、管理職になりたい人が減っていました。

管理職の会議で、その対策を考えるように言われました。会議の結論は「管理職になれば、やりがいも増え、視野も広がることをもっと広く知ってもらうようにする」というようなものだったと記憶しています。

でも、この結論が対策にならないことは明らかです。

管理職になれば、給料はそれほど増えない(残業手当がつかなくて減る場合さえある)のに、仕事が増えるし、やっかいな部下職員の面倒も見なければならない。加えて、組織は上意下達で動くことが増え、管理職の裁量は著しく制限されている。

つまり、管理職というポジションになんの魅力もないから、管理職のなり手が減っている。

対策は、管理職というポジションを魅力のあるものにするという内容でなければなりません。

 

でも、こういう結論は求められていません。

なぜなら、それは「組織の課題」を意味するから。組織が責任を負わなくて済むように個人の問題に帰着させないといけない。だから、「管理職の魅力を広く知ってもらって」個人の自覚を促すという解決法が良いとされる。

組織を批判することを避ける訳です。

 

 

こんな風に文章に書くと、バカみたいですが、社会や組織では大真面目にこういうことが行われています。

ジャニーズの問題もジャニー喜多川や所属タレントだけの問題であるはずがない。様々な観点からすり替えが行われていると感じます。業界全体、関連するスポンサー企業やテレビ局などメディアの問題なのに、何とか逃れようとしている。

 

 

同様なことを仕事探しをしていても、感じました。

職場の人手が明らかに足りないと感じている人は多いと思います。でも、それと比較すると求人は明らかに少ない。働きたい人はいるのに、採用する気がない。

本当に人手が足りないなら、未経験者や他の分野からの転職者も積極的に採用して、トレーニングをしたらいいと思いますが、そんなことを考えている企業はまずありません(一部の人手不足が深刻な業界では、先鞭をつける企業が現れていますが)。同じ業界の経験者ばかりを求める。

人は増やさない、経験者しか採用しないという従来の慣行を変えようとしない。

これは、社会組織の問題で、個人の問題ではありません。

 

でも、「人手が足りないのに、就職先がない。」という社会としての問題を、求職者個人の問題にすり替えています。

転職者や求職者に対して、「あなたは自分の市場価値をわかっていない。だから採用されない。」と語る言説は多いです。おそらく企業の人事担当者やコンサルタントの方が言ったり書いたりしている。

でも、わかっていないのはどっちなのか?

 

 

私は、現在の労働市場を直に体験してみましたが、「人手が足りないのに、求人がない」という労働市場の問題点について、「当たり前じゃないか。」「ぜいたくな条件を求めるからだ」と言う人にも多く出会いました。

社会や組織を批判することを無意識に避けているような印象を強く持ちました。

 

 

物事を本質的に理解するためには批判的検討が不可欠です。人間が進歩しようとすれば、現状を冷静に批判的に分析して、その上で現状を変えたり、問題点に対する対策を考えることが必要です。個人が批判的に物事を検証し、意見を言うということができない日本は、失われた20年が30年になり、更に続こうとしています。

 

退職から人生再建へのモデル(17) ~退職を意識したら、やるべきことを時系列で考える。(1)~

私のような中高年、つまりある程度の期間働いてきて、そこそこの蓄えもある人が働いている組織とどうやって手を切るか、結論を考えたいと思います。

ここまで16回に亘って、述べてきたことを時系列でまとめてみます。

 

記事は、退職を意識した時に最も気になると思われる労働市場の動向から書いてきましたが、時系列でやるべきことを考えると、それは一番最後になると思われます。

 

 

1 金銭的なベースを築く。

まず最初にやるべきことは、退職する時の金銭的なベースを築くことです。

組織に所属していて、追い詰められた時、辞められない最大の理由は、辞めた後の金銭的な不安です。

 

このことに対する対策は、投資をすることだと思います。

それも、できる限り早く、投資を始めた方がいいと思います。投資をして、自分自身の金融資産(すぐに使えるお金)を増やすことが、非常に大切です。

 

投資のやり方については、「退職から人生再建へのモデル」のところで、結論を書きました。是非、読んでみていただければと思います。

 

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また、投資についての、ベースになる考え方は、「お金のこと」というカテゴリーフォルダにまとめました。

参考にしていただければ幸いです。

まだ、30代とか若い人でも、この部分は参考にしていただけるのではないかと思います。

 

現在は、組織の中で、うまく行っている人でも、未来永劫、それが続くとは限りません。

そして、「うまく行かない」状況が自分に訪れた時、必要なことは金銭的な自立です。

結果的に、「退職なんて自分の人生で考える必要はなかった」ということになれば、本当にいいなとは思います。でも、相応の確率で、「もう限界、退職したい」と思うこともあると思います。

その時のために、絶対に準備しておいた方がいいと思います。繰り返しますが、できる限り早く。

 

 

2 人生のビジョンを明確にする。

退職を、具体的に考えようと思ったタイミングで、なんとなく持っていた退職後の人生のイメージを明確にします。

仕事をしていると、「やりたくないこと」が出てきます。また、幾度となく「仕事を辞めてやりたいこと」が頭をかすめます。これらのことを洗い出して、自分がどういう人生を歩みたいのか、そこまで大袈裟ではなくても、どういう生活をしたいのかを具体的に考えることが必要です。

 

これによって、退職後の仕事のやり方を含めたライフスタイルが明らかになると思います。

もちろん、人生のビジョンは人生を歩んでいく中で変わって行って構いませんが、まずは、そのベースとなるイメージを明確にすることはとても大切だと思います。

 

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3 退職後の「生活費」をイメージする。

現在の家計における支出を洗い出して、退職後もそれが必要かどうかを検証します。

退職前に削ることができるものも結構あったりします。

 

これは退職後にやってもいいと思いますが、退職前きちんとやっておくと、安心感が違うと思います。また、退職後の職業を検討するための一要素になりますから、できれば早ければ早いほといいと思います。その分、お金もたまりますし。

 

本気で考えると、劇的に変わると思います。

仕事にアップアップしていると、自分がどのくらいお金を使っているかに関心が向かず、知らず知らずのうちに多くの額を出費に費やしているはずです。

余談ですが、私は、昔、残業を月200時間以上やっていたときは、給料が毎月ボーナスのような額でしたが(その部署はきちんと残業手当が付いていました。)、その時のお金は全く残っていません。

 

退職前に削ることができる費目もあれば、退職後削ることになる支出もありますが、着実に検討を進めることが大切だと思います。

 

 

私個人としてのおすすめは、ミニマムな生活にシフトすることです。人それぞれ考え方はあると思いますが、少なくとも現在の日本人の生活は支出が肥大化しすぎだと思います。そういう意味からも、支出はどんどん削るべきだと考えています。

ただ、これは、貧乏暮らしを目指すわけではありません。人生のビジョンを明らかにして、自分がやりたいと結論付けたものは残せばいいし、残すべきです。

 

hatasan2.net

 

長くなるので、この記事はここまでにします。

次回は、「4 退職後の職業を考える。」ということを書こうと思います。

退職から人生再建へのモデル(16) ~退職前に準備すべきこと(8)(まとめ)~

退職後のお金について、

1 投資が必須であること

2 家計の整理が必要であること

3 再就職は一般には至難の業であること

などを書いてきましたが、これらの関係について考えたいと思います。

 

 

退職後のお金について考えることは、人生のビジョンを持ち、それに沿った生活をどういうように構築していくかを考えるということだと思います。「一生、仕事中心の生活がしたい。」、「仕事が生きがい」という人であれば、それを否定するつもりはありません。しかし、そうではなく「いずれは仕事以外の生きがいを見つけて、趣味や家族との時間を大切にした人生を送りたい」と考えるのであれば、それをいつ始めるのか?、具体的にどうしたいのかということは真剣に考えるべきだと思います。

 

退職後も、仕事をしていた頃と同じ生活をしようと思えば、無理をしてでも前職と同じような仕事を探すことになると思います。でも、私がそれをお勧めしないのは、これまでの記事を読んでいただければ(飛ばし読みでも)わかっていただけるのではないかと思います。

 

 

これからの人生を楽しんでいくためには、それなりに生活を変えていく必要があります。

家計のダウンサイジングをして無駄を徹底的に減らすことは、人生をシンプルでより良い方向に変えてくれると思います。その上で、投資をしっかりして不労所得が入ってくるように生活の仕組みを構築する。これがしっかりできれば、再就職の点のハードルが相当下がると思います。

もしかしたら、家計をダウンサイジングして、他方で投資で利益が出るようになったら、働かなくてもやっていける、つまりFIREできるということにすら手が届くかもしれません。

完全なFIREはできなくても、生活費相当の利益が投資で出たら、自分の趣味ややりたいことにかかる経費分をアルバイトで稼ぐことで足りるかもしれません。

 

家計、投資、仕事による収入は、こんな感じで考えるのがいいと思います。

 

何度も書いてきましたが、漫然と仕事をしていた頃と同じ生活をしようと思わない方がいいと思います。

私は「仕事をしていた頃の生活は、理想的な生活ではない。」と明確に思いました。

今では、生活をシンプルに、できればスタイリッシュにして、趣味や人との関りを楽しんでいきたいと思っています。

 

 

家計を見直し、生活を見直し、投資の仕組みを作った上であれば、仕事を探して収入を得ることも趣味の範囲だと考えることができるのではないかとも考えています。

就職活動も、これまでやったことのないことにチャレンジすることの一例にすぎません。これからも思い通りにならないことは多くあるだろうし、腹が立つこともあると思う。でも、落ち込んだり、腹を立てることも含めて楽しんでいけるよう、これまでの経験を活かして試行錯誤を重ねていきたいと考えています。